シングルセルRNA解析
2022年度よりBD Rhapsodyシングルセル解析システムが導入されました。
シングルセルRNA解析をご検討されている際にはぜひご相談ください。
シングルセルRNA解析に関する問い合わせ:東瀬戸 (内線 2669)
BD Rhapsodyシングルセル解析システムの特徴
- Rhapsodyはナノウェルサイズの小さい穴が20万個あるカートリッジに細胞をロードし、等張液中で、ナノウェル中への自由落下により細胞を単離するので、従来法のように、細胞に化学的、機械的負荷が掛からず、繊細な細胞にも適用できます。
- ロードされた細胞は、カートリッジ内で強力なLysis bufferにより確実に溶解されます。その後Lysis bufferはwashされるので、逆転写反応の際にRNaseの影響を受けにくいというメリットがあります。
アプリケーション
- 全トランスクリプトーム解析 (BD Rhapsody Whole transcriptome analysis (WTA) Amplification Kit )
- ターゲット遺伝子解析 (BD Rhapsody Targeted mRNA Kits)
- 細胞表面タンパク質とmRNAの同時解析 (BD AbSeq assay)
支援の流れ
センター職員、もしくはscmre_onecell@ml.u-tokai.ac.jp宛に検討内容をご連絡ください。具体的な予定が決まっていなくてもお話を伺いますので、一度ご相談ください。
その後、サンプルのご準備ができましたら以下のワークフローに沿って実験を進めていきます。
TAS-seqについて
2021年に、BD Rhapsodyシステムを用いた高感度cDNA増幅法 TAS-Seq / TAS-Seq 2が開発されました。
この方法では、通常と比べて検出感度が約1.5~2倍上昇することが実証されています。
Shigeyuki Shichino et al. TAS-Seq is a robust and sensitive amplification method for bead-based scRNA-seq. Commun Biol. 2022 Jun
Q&A よくある質問事項
- コストはどれくらいですか?
- 実験デザインにより異なりますので、具体的な価格についてはセンター職員にお問い合わせください。
- 1細胞の分離作業はどのように行うのですか?
- サンプルを1細胞に分離する作業は、FACSをご使用の場合は職員がサポートできます。組織サンプル等、FACS以外で行う場合は基本的にユーザーの方ご自身で行っていただきますようお願いします。分離方法にお困りの場合はご相談ください。
- cDNA合成~ライブラリ調製はどのように行うのですか?
- cDNA合成~ライブラリ調製は職員が行います。見学や指導のご希望があればお知らせください。
- シークエンスは支援センターでできますか?
- Rhapsodyを1カートリッジ使うと約30,000個の細胞が分離可能です。シングルセル解析に必要なリード数は、20,000~50,000リード/cellとなりますので、支援センターにあるMiseqでは複数回のランが必要になるため、外注業者への委託を推奨しております。データ解析はサポート可能です。
※BD Rhapsodyは、米国Becton, Dickinson and Companyの商標です。